そんなことを考えていると、二人の学校までついていた。
陸玖はバスケ部だから体育館だよね、千尋はサッカー部だからきっとグラウンド。
もう、部活入ってない生徒は下校してる時間帯だし、入っても大丈夫だよね。
そう思い、二人の高校の中に入り、グラウンドまで歩いた。
「あれー?君、だれ?」
……私の、ことかな?
一応、振り向いて見ると、ニヤニヤ笑っている男の人が二人。
やだ、どうしよう…。
「なんでこんな所にいるの?誰かに用事とかかな?」
私が制服じゃないから、目立ってたんだ。
どうしよう、何も言えない。
体が、ふるえちゃう。
「大丈夫?体調悪い?」
きっとこの人たちは、私を心配してくれてる優しい人だ。
頭で理解してるのに、体はわかってくれないみたい。
ダメ、陸玖じゃない千尋じゃない男の人と会話できない。
「大丈夫?」
そんな問いに頷くことしかできない私。
そんな私を不信に思ったのか、心配してくれている二人は、
「保健室、案内するから行こう」
そう言って、私の腕を掴もうとする。
ダメ!触らないで!

