そして学校が終わり、家に戻り着替えてアップルパイを持ち、二人の高校まで歩く。
二人の高校も家からわりと近い。
陸玖も千尋も自転車通学みたいだけど歩いても疲れない距離だ。
「一緒にいたくて、無意識に笑顔になる相手…だっけ?」
もっとあったけど、今日はたくさん聞いたから最初の忘れちゃったな。
好きな人、か。
里子も好きな人はほぼいるし、きっと陸玖だっているよね。
千尋は、どうなんだろ。
千尋も好きな人、いるのかな?
嫌だな、なんか。千尋が私じゃない誰かに笑いかけるなんて。
はぁ、私、わがままだよね。
陸玖が言ったとうり、そろそろ千尋離れしなきゃなぁ。

