「すっげぇ待ってた?」 「ううん。さっき来たばっかり」 「そうか…」 楓も昼間と違う、少し温かい格好だったから、俺は心底ホッとした。 「心…」 「ん?」 「あの… あのね…」 楓の瞳が、俺を真っすぐ見つめていた。 あ。 俺はそこで思い出したんだ。 今夜は。 楓の返事を聞くことを。