「楓」 突然呼ばれて振り向く。 「こんなとこにいたの?」 「郁…」 珍しく息をあげている郁が、後ろに立っていた。 あたしの横によいしょと腰を下ろす。 「探したよ」 少し大きめの紙袋を、横に置く。 「はい、これ」 「なに?」 勧められた紙袋の中身を覗くと。 「これ…」 中には子供の頃から読み続けてる本の最新本とドーナツが入っていた。 いつも郁があたしが休んだ時に、持ってきてくれるお見舞いセット。