惚れ薬

笑いながら話す、後輩くん。

芝生に転がり、再び背を向ける私。

「いやぁ〜、新手のナンパかと思うよね」

ごもっとも。

言葉もありません。

「……全然覚えてないんだけどね。お正月は、水と間違えて、叔父さんの日本酒を飲んじゃって…さ」

背を向けたまま、言ってみる。