グリーングリーン

繁華街を過ぎてしばらく歩くと、閑静な住宅街になる。碁盤の目にきちんと区切られた住宅街。そこに私の家はある。

家は嫌いじゃない。家族はそれなりに好き。ただそれだけ。

パパがローン32年で建てた家。

リビングの電気がついている。

今の時間、誰かが家にいるのは珍しい。

鍵をあけてドアに入ると、薄汚れたバンズのローカットとシンプルなサンダルがきちんと玄関に並んであった。

よつばとみつばだ。

私はリビングに直行する。

「よつば!」

冷たい瞳が私を捕らえた。私は一瞬息を飲む。

「あら、わか早いじゃない」

よつばの笑顔じゃない笑顔はいつもみとれてしまう。

「わかちゃん、座ったら?」

みつばがテレビを見ながらそう言った。みつばを見たら汚れてしまう気がしたから、よつばだけをじっと見つめた。