「あの…お父様が…?」

マリアは信じられないとでもいうような表情をしている。

私は、まわりに誰もいないのを確認して
あるものを二人に手渡した。

「これを…マリアとアレンにって」

「…指輪?」

「それを、付けてみて。
そうすればわかるわ。」

「こ、これは……!」

そう…。
その指輪すると、
天界にいた時の…姿に姿が変わる…。
指輪を付けている間だけ。

「あなたたちがね、
前世を思い出して
しかもプリンセスとプリンスだったからって理由で…
特別に作られたの。

会いたがってるわ、
お父様もお母様も、城の人達もみんな。

みんなが会いたがってる。」

「でも…姉様…」

「マリア……」

「………アレン」

「わかった。
休みにそっちに行く。」