アレン君……

悪魔なんだよね…。

………………私は天使。

一体なにが違うのかな…。

住む場所?羽の色?
考え方……?

幼かった私には
天使と悪魔の違いなんて
まったくといっても
いいほど知らなかった。

それにしても
綺麗な黒くて真直ぐの髪

紅いまっすぐな目。



やっぱり、私たちと
見た目以外は
違わないと思うのは

私だけ…かな。


また、あなたに
もう一度でいい…。

会いたいよ…。



「「「マリア!((様!))」」」

「ナギ、ナミ、…アリス姉様!?」

アリス姉様は私の
5歳上のお姉ちゃん。

ナギは私の専属メイド
ナミはアリス姉様の
専属メイド。


「やっぱりここね、」

「…ね、姉様なぜここに?」

「決まってるじゃない。
ナギがずーと城中を
探し回ってるから、多分この辺りかな?ってとこに魔法をかけてマリアが近付いたら分かるようにしたの。」

「探しましたよマリア様ー」

ナギはそう言うと
私の頭をそっと撫でた。

「ナミも一緒に?」

「はい!アリス様の妹で、あなた様は
次期お妃様ですし…。」

「ナミ…!」

姉様はヤバいって顔で
ナミの言葉を止めた。

「え?あ…の、すいません…私なにか悪い事言いました?」

「だから……
だから城は嫌なのよー!!!」

そう言うと私はその場を逃げ出した。


「マリアー!………………マリアはね、次期妃とかは嫌らしいの。
いつも首の紋章を隠すくらい。」

「すみません…!」

「まぁ…大丈夫だと思う。
だけど………マリア」