「な…なに?」



弟と話しているだけなのに、妙に緊張した。




「じつはさ。」



真剣な顔で話す弟の話は、こういうものだった。






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実は、今朝のお母さんとさっきのお母さんは別人…

さっきのお母さんが偽物で、あさのお母さんが私の本当のお母さん。


小さいときのお母さんは偽のお母さん。

お父さんは、若い時、偽のお母さんと付き合っていたが、偽のお母さんの双子にうつした。


偽のお母さんとお母さんは、ふたごで顔がそっくりだった。

そして、お母さんはある時、つまり私が小さい時に入院したんだそうだ。

その間、私が心配だていって双子にまかせたっ。


だから、私の小さい時の記憶は、ちがったらしい。



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「ぇ…?」


少しはホッとした
でも複雑だった。



「だから…。姉貴…隠しててごめん…あの…だから……?!わわ!!なっなくなよ!!」



自分の目に手を当てると、気付かない間に涙が流れていたらしい。


…ないたらこいつをこまらせるよね。




取りあえず、こいつに「ありがとう」といって優雅くんの待つ場所へ走っていった。