その言葉は衝撃的だった。
確かに優姫は前から「自分の店を持ちたい。」「どうせやるなら本格的な店がいい」といっていたがまさか留学までするとは思ってもいなかった。
しかしオレは強がり平然としていた。
「へ~。それが?」
「…大介はそれでいいんですか?」
そういい残し、拓海はコーヒー代と優姫の連絡先であろう紙を置いてカランコロンという音と一緒に店を出て行った。
置いていった紙にはフランスに出発する日、電話番号、メルアド、飛行機の便、実家の電話番号と住所、留学先の家の住所がこと細かく書かれていた。
オレは悩んだ。
優姫に会っていいのか。
優姫に「好き」と伝えていいのか。
オレは…どうしたらいいんだ。


