するとようやく先生がしゃべり始めた
「…大介」
「なんだよ。拓海」
「私が話しましょうか?」
「いや。いいオレがちゃんと話すよ」
あたしと桜は黙ってその話を聞いていた。
「この人…木下優姫と出会ったのは高校でな。久しぶりに行ったらもうクラス替えをしていたんだ。その時に出会ったのが木下優姫なんだ」
大ちゃんは写真を持ち写真に写っている”木下優姫”という人を見つめながらしゃべった。
あたしは少し似ていると思った。
だって、あたしも先生と出会ったのは高校だから。
「優姫はな、不良だったオレを怖がらずに話しをきいてくれたんだ。そして優姫から拓海も紹介された。学校も楽しくなった。毎日幸せだったよ。」
大ちゃんは真剣にはなしていた。
「そして事件はおきたんだ。アレは…」
大ちゃんはうつむき答えた
「オレが大学生になったときだった」


