「俺が…不良だったのはさっきの愛の話で聞いたよな」
あたし達は黙ってうなずいた。
「愛と出会ったのもちょうどそのくらいだった。まだすっげぇ小さくてな。俺が高1だったから愛は小2だな。」
あたしと大ちゃんの差は8歳。
ちょうど先生と同い年なのだ。
「…そうだったね」
「ちょうどオレが家に帰ったときだった。愛がオレの家に遊びにきてたんだよ。オレは無視して家を出たら愛がオレの後についてきててな、全然離れようとしないからしょうがなく家にいたんだ」
そうだったのか…。
それはあたしも知る真実だった。
「そしたら愛はすっかりオレになついてな。コレが愛との出会いだよ」
あたしは少し懐かしくなった。
「そしてココからが本題だ。オレが不良をやめた理由。」
大ちゃんは黙ってさっきあたしが見ていた写真に指をさした。


