学校の帰りはいつも別に帰る
だって一緒にいたら怪しまれるから
でも、その日は一緒に帰った
あたしは聞きたい事と言いたい事があった
「先生…香澄はどうしたの?」
「…とりあえず家に帰しました。結婚の事は言ってません」
「そっか…」
これが教師と生徒の恋愛のツライとこかも。
お互い好きあってるのに、結婚してるのに
堂々とスキの言えない。
「ねぇ先生、あたしね友達に先生と結婚してる事を言おうと思うの」
「はい。心から信用できる人なんでしょう」
「うん…。あと桜にも妊娠の事いうよ」
「はい。私も一緒に言いましょうか?」
「ううん。別にいいよ」
「そうですか。がんばってください」
「うん…」
その日は一緒に寝た
Hもしないで
ただ隣で眠るだけ
隣で寝息を立てて眠っている先生が愛しくて
ただ、ただ、愛しかった
ずっとずっと先生のこの顔を見ていたいと思ったの。


