しばらくして、公立高校推薦入試の話題が、俺たち中3生の間で頻繁に飛び交うようになった。



「おーい、平井。お前どうすんの?」




「どうせ落ちるって分かってるのになぁ。わざわざ自滅しに行くのかよ?」




「でも、受かるかもしれないだろ?俺は受けてみたい。まぁ、たぶん校内推薦落ちだけど。」




ハルトは笑顔で言う。



そんなハルトを見ていたら、プライドばっか気にして逃げている自分が恥ずかしいと思えてきた。




「よし!俺も受ける。お前に負けてられないからな。」



「よっしゃ!さすが平井!」