推薦入試に落ちた。あっけなかった。面接の受け答えが悪かったのか、それとも… 俺は、ひねった足を見下ろした。 「…こいつか?」 可能性としてはありうる。 「ふむ…」 考え込みつつも、俺の心はいたってすっきりとしていた。 …そうさ、全力は尽くした。 悔いはないさ。 「平井くん、嘘はいけませんねぇ。」 ハルトが、横目で俺を見ながら言う。 いつの間に来ていたのか。