「随分焼けちゃったね…」

「あぁ…。里緒菜は白いままだな…。あんまり外に出てないのか?」


私を見ながら、心配そうな顔をする長谷川さん。


「ううん…。ちゃんと日焼け止め塗ってたからだよ」

「そうか…。女の子だもんな」


そう言って、私の頭を撫でながら優しく笑う。


「そうそう。これ、おみやげ…」


優しい笑顔でテーブルに箱を置いた。


キレイにラッピングされて、リボンのかかったブランド物の箱。


開けると、高級な腕時計だった。


「いいの?」

「里緒菜には1ヶ月も寂しい想いさせたからな…」


長谷川さんは申し訳なさそうに微笑む。


「ありがとう…」


私はお礼を言ったけど、本当は寂しい想いなんてしてなかったのに、と思うと逆に申し訳ない気分になった。