まぁ、悩んでても仕方ないので、あたしも楽観主義に便乗して、ぐーすか寝てしまう事にした。

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玉座には、爺がどっかりと座っていた。いつもあたしの前で見せている、おちゃらけた雰囲気は微塵も見せず、長い髭を弄びながら、高貴な雰囲気と共にあたしに向かって話しかけてくる。

「よく来たな貴子。なに、堅苦しい事は全部抜きじゃ。楽にしてるが好い」

あたしは、某時代劇の某副将軍に睨まれた蛙の如く、へへーと地べたにひれ伏した。だが、態度に比べて口を開いた爺のノリは、相変わらず軽い…