「大丈夫です。終わったら、ちゃんと元に戻して差し上げますから」


う、う~ん、ホントに元に戻れるのだろうか。


あ…ひょっとしてこれって、突然死って奴じゃぁ無いのか?あたしは、可憐に、その儚い命を今、燃え尽きさせて、この一見純和風、実は天使様に、あの世に向かって連れられて行こうとしているのでは無いだろうか?


両親はちゃんとあたしの葬式、出してくれるんだろうか?


「貴子さん」


「え、あぁ、何?」


若様にふいに話しかけられて、やっとあたしの妄想は終了した。


「ひょっとして、自分は死んだとか思ってません?」

図星である。