「はぇ~」


あたしの正直な感想と呆けた表情。


しかし、若い爺はにっこりと笑いながらあたしを見詰めている。


「貴子殿」


若い爺があたしに向かって話しかける。


あたしはそれだけで空中に舞い上がる様な心地だった。


「はい、何で御座いましょうか?」


思わず声がひっくり返りそうになる。


あたしは爺の…いや爺なんて失礼よね。


ここは一番、別な呼び名を考えないと。