あたしの呟きを聞いたそいつは、にっこりと微笑み「やっと分かって頂けましたね」と言うと、あたしの方に向かってするすると近寄って来た。


あたしは、目の前に現れた、おそらくは若かりし頃の姿であろう爺の容姿を見て、はぁと溜息をついた。はっきり言おう。


これならジャ〇ーズで通用する。


それ程の容姿だった。


「私は若い頃のお爺様です」


爺が、いや、イケメンの若武者は、にっこりと微笑んであたしに話しかけてくる。


「い、いやまぁ、何と言うか、その、え~」


二の句が出ない。


それ程の美形、思わず一目惚れしてしまいそうな程の容姿で現れた若い爺は、見せびらかすが如くに、くるりと一回りして見せた。