感方恋薬-知られざる月の館-

「う、うん…」


「わしは、日夜、呪術の修行に励む、若き才能じゃった」


「はぁ…?」


「その日もいつもと変わらず呪術の鍛錬に勤しんでおったのだが、有る、巻物に目が行った」


「うん…」


「そこに究極奥義なる物が記されておる事に気が付いたのじゃ」


あたしはちょっと身を乗り出す。


「それで?」


「これは、道を極めた者だけが触れる事を許される、ある意味危険な技じゃった」


そこまで話すと爺はくるりとあたしに向き直り、珍しく真剣な表情を作り更に話を続けた。