「あちらに行きましょうか?」


宗一郎は良く日のあたる芝生の隅を指差すとにっこりとあたしに微笑んで見せた。


そうか、この微笑みが女子達に受けて居るのか。


たしかに某韓国俳優の微笑みにも勝るとも劣らない吸い込まれる様な微笑みだ。


あたし達は、そこに腰を下ろすと、ぎこちなく見詰めあう。


うわ、こんなに恥ずかしいもんなんだ。


男子と二人っきりって言うのは。


初めて分かったぞ、この状況。


宗一郎は、微笑みながら、黙ってあたしを見詰めて居る。うう困った、会話が出来ない、なんとかせねば!


そう思った時にあたしははっと思いついた。


「そうだ、ちょっと占いなんかやってみません?」