ちなみに爺の得意技は『ケルティック・クロス・スプレッド』だ、そうだ。


そんな訳で、あたしはタロットカードの件に関しては深く突っ込みを入れる事はしなかった。


亀の甲より年の功という事だろうか。


こんこん…


突然、あたしの部屋のドアをノックする音が聞こえた。


「はぁい」


あたしが返事するのと同時に、爺はあたしの部屋の中から消えてなくなった。


同時にに部屋のドアがちょびっと開いてその隙間から弟がそろそろと顔を出す。