感方恋薬-知られざる月の館-

むしろ若い者に遊んでもらったという喜びすらあふれそうな勢いだった。


あたしはベッドの上に、むっくりと起き上がると


「そうだ、一番悪いのは爺だ…」


と、ポツンと呟く。


その声に爺は、ぎくりとするとあたしにくるりと背を向けて、こそこそと逃げ出そうとしたので「逃げても無駄だ…」と凄んで見せた。


「あ、いやその、なんだな…」


爺はあたしにくるりと向き直ると、いじいじと何か言い訳を始めそうだったので、あたしは間髪入れずに爺に言葉の集中砲火を浴びせる。


「爺、あんとき、ホントは逃げられたんでしょ?」


「あ、いや、まぁその、なんというかのう…」


「そんでもって、あれに捕まれば、爆発する事も予想が付いてたんでしょ?」


「え、あ、ま、まぁのぉ…」


爺はあたしの質問をしどろもどろと逃げ核心に触れようとはしなかった。