「…来た、来ましたよ、貴子さん」
幸の少し興奮した声につられてあたしは自分の背後を確認する。
そこにはピンボケ状態の爺の姿がぼんやりと現れ始めた。
「貴子さん、もう少し出力をアップしますからね」
幸は幽霊探知機のダイヤルを捻って、出力アップを図った様だ。
それに合わせて爺の姿も時折ノイズが走る程度の立体映像と化して段々と固定されて行く様に見て取れた。
「よし、今だ!」
幸は、そう叫ぶと幽霊捕獲網を爺の頭の上から被せる。
「え?」
あたしは意外だという声を上げた。何故か?爺が簡単に幸の虫取り網に捕獲されてしまったからだ。
おい、爺よ、もう少し粘ってみても良いんじゃぁ無いか?
幸の少し興奮した声につられてあたしは自分の背後を確認する。
そこにはピンボケ状態の爺の姿がぼんやりと現れ始めた。
「貴子さん、もう少し出力をアップしますからね」
幸は幽霊探知機のダイヤルを捻って、出力アップを図った様だ。
それに合わせて爺の姿も時折ノイズが走る程度の立体映像と化して段々と固定されて行く様に見て取れた。
「よし、今だ!」
幸は、そう叫ぶと幽霊捕獲網を爺の頭の上から被せる。
「え?」
あたしは意外だという声を上げた。何故か?爺が簡単に幸の虫取り網に捕獲されてしまったからだ。
おい、爺よ、もう少し粘ってみても良いんじゃぁ無いか?