私はドキドキしながらそっと左手の薬指にリングをはめた


誰からも貰ったことのないリング


大好きな良平からのプレゼント


「ありがとう…」


「ああ…」


私はリングのはまった左手をかざした


信じられない


なんとなく左の薬指がくすぐったい


「楓〜」


「ん?」


私は良平を見た


運転する横顔がカッコイイ


「二度は言わないからな」


「え?」


良平はタバコをふかした


「俺でいいか?」


「うん…」


「そっか…」


「うん…良平がいい」


私達の気持ちがひとつになった瞬間だった