急に弱気な感じになった男性はバツが悪そうに階段をカツカツと下りて行った


その男性の姿を見て、余計気になる私


「はい、次の方〜どうぞ〜」


観覧車が一周して、並んでいる列が動いた


私達の番が近付いてくる


私と良平は青い色の観覧車に乗り込んだ


男性に何を言ったのか、観覧車の中で聞いてみよう


どうせ話してくれないんだろうけど


向かい合わせに座り、良平の様子を伺った


観覧車が少しずつ高くなるにつれて、遊園地内の明かりが輝いて見える


「良平、大丈夫?」


「ああ…」