「俺だって酒井さんの言う通りにしたいですよ!楓を手放したくないし、側にいてもらいたい…でも…」


「でも?良平男だろ?男がキッカケを作ってやんなきゃ…女は男の行動をちゃんと見てんだからな!」


「男の行動?」


「お前が振り払って出て行った後に楓ちゃんからお前に連絡出来ると思うか?嫌われたと思ってるに決まってんだろ?」


俺は酒井さんとベンチに座り直した


「でも、俺のことなんか…」


「な、楓ちゃんは先生をお前に紹介した時に彼氏とか言ったのか?」


俺はあの時のことを思い出そうとした