ユウリ、ハル、ヤマトの3人は黙々と楽器の練習をしている。



一瞬ユウリと目が合ったけれど、すぐにそらされてしまった。



目はそらされてしまったけれど、最近ユウリがあたしにカラんでくる事が少なくなったような気がする。



「ねぇ」



あたしはユウリに近づき、思い切って話し掛けてみた。



「何?」



ユウリはあたしの顔を見ないで返事をした。



てっきり無視されると思っていたので驚いた。



「あんた、あたしの家知ってる?」



ユウリの肩が一瞬ピクリとしたのをあたしは見逃さなかった。



「知らない」



声にも動揺の色がうかがえる。



この反応で、あたしはますますユウリを疑うようになった。