―不可能な共存―

一応警察には連絡をしたみたいだが、まともに捜査してくれる気はないようだ。



教頭は、犯人が外部からの侵入者だと決めつけている。



学校内の人間がやったとなれば、いろいろ問題が生じて面倒だから。



でもきっと、教頭だって校内の誰かがやったとわかっているに違いない。



「教頭」



あたしがさっきよりも更に低い声で言うと、教頭は肩をビクつかせた。



あたしがそんなに怖いか。



「何ですか?」


「ピアノ、新しいの買ってもらえるんですか?」


「それは大丈夫だと思いますよ。
あと、今日の音楽の授業は全て各教室で自習という事にしてください。生徒には事情を悟られないようにお願いします」


「わかりました」



あたしがそう言って、自分の席に座ると、教頭のため息が聞こえてきた。



あたしへの恐怖から解放されたからだろう。




ちっ。