―不可能な共存―

やがて激しい物音は聞こえなくなった。



テツが気を失ったのだろう。



コウスケの荒い息づかいだけが、静かな倉庫内にこだましている。



「がんばってるんだね」



あたしはコウスケの隣に立ち、気絶しているテツを見下ろしながら言った。



「兄貴のこと、本当に…助けてあげたいから」



コウスケの頭をなでてやった。



サラサラの髪の感触が心地いい。



コウスケの全身から力が抜けていくのを感じた。



ずっと張り詰めていたものが、すっと緩んだようだ。



「なぁ」



コウスケがあたしの腕をつかみ、床に座らせた。



湿った床に腰を下ろすと、その隣にコウスケも座った。



「ん?」


「カヅキも…本当に薬やってたの?」



やっぱり、コウスケにはウソはつけないようだ。