「あ〜なんか、ヤバい。俺、今なら何でも出来る〜」



少年の目は明らかにおかしかった。



恍惚そのものの様に見える。



少年の周りにはオレンジシュースが水たまりのように広がっていた。



それをじっと見ている少女の目もまた何かがおかしい。



「お前、今どんな感じ?」



少年が少女に聞く。



「気持ちいい…」



少女のその答えに満足したのか、少年はうつろな目のままニヤリと笑った。