―不可能な共存―

それでもやはり、ジャンキーの力には勝てない。



テツはコウスケを振り払い、出口に近づこうと走り出した。



だが、力の強さの割には走るのは遅かった。



ヨロヨロとしていて、真っ直ぐには走れていない。



すぐにコウスケが追いつき、テツを捕まえた。



コウスケはテツを引きずるようにして元の位置に戻した。



それでもテツは暴れ続けている。



コウスケはついにテツの顔面を殴った。



2、3回骨と骨がぶつかる鈍い音が聞こえた。



暗さに慣れた目で、あたしはその光景をまばたき1つせずに見ていた。



目をそらせてはいけない。



全ての事を見ていなければいけない。



それが、自分にとっての義務であるかのように感じた。