学校に到着して、2人で車から降りてみると、案の定生徒達にからかわれた。



「なぁんだ。やっぱ付き合ってたんだぁ〜。仲いいと思ってたんだよねぇ〜」



あ〜めんどくさい。



あたしの心情を察したのか、アラタが代わりに否定してくれた。



「ちげぇよ。友達なの」


「ホントにぃ〜?」


「ホント」


「でもさぁ〜、徳沢は藤嶺の事好きなんでしょ?そういうウワサあったんだけどぉ〜」



アラタの頬が赤くなった。



あら?



そうなの?



アラタはすごい勢いであたしの方を向いた。



「いや!違うから!」



全力で否定しなくてもいいじゃないか。