「俺の妹の学校にも流れてきてて困ってんだわ。


妹もハマっちまってさ。


お前から買ったって言ってんだけど、どうしてくれんの?」



真っ赤なウソだが、本当の正体を現すわけにもいかないので仕方ない。



《そんなの俺のせいじゃねぇよ。買った妹が悪い》



「お前がいなきゃ妹は買ってない。だから全部お前のせい」



南條はさらに腕に力を入れた。



それ以上力を入れたら死んでしまう。



《わかったよ。もうその学校の生徒には売らない。どこの高校?》



「○○学園」


《わかった》


「おんなじ事やりやがったら、お前の安全保障できねぇから」


《約束する》



南條はテツに差し出された紙をじっとみつめ、テツの首と口に置いてある手を離した。



テツは豪快に咳き込んだ。



その時、トイレ内にガタッという大きな音が響き渡った。