―不可能な共存―

南條のスーツ姿は確実にカタギには見えない。



ましてや教師なんてありえない。



少女は異常に露出の多い格好をしている為、実年齢より少し大人に見える。



2人が何故このような格好をしているかというと、『ギルティー』に行く為。



『ギルティー』とは、テツが出入りしている可能性のあるクラブである。



目立つと困るので、雰囲気に馴染めるような格好で来いという少女の指示に、スーツとジャージしか服を持っていない南條が出した結論がヤクザに扮装するというものだった。



このクラブでも薬の売買が行われている可能性が高いので、ヤクザがいてもおかしくはないという南條の気の利いた発想に少女は驚いた。



「脱ぎたい」



ただ、問題点がある。



南條本人はスーツが苦手なのだ。



「あんた、自分で言い出したくせに何言ってんの?ここにいる間だけとりあえず我慢しろ!」



南條は小さく「はい」と言った。