「なぁ、お前もやれよ」



派手な格好の少年が、同じく派手な格好の少女に言った。



「え?あー、あたしはいいや」



少女がそう答えると、少年は機嫌を損ねたような顔をした。



「何?お前、俺の事友達だと思ってない訳?」


「そんな事ないよ。でもさぁ…」


「大丈夫だからさ」



少年は少女に小さなビニール袋を差し出した。



中には半透明の粉が入っている。



少女は、その袋を渋々受け取った。



それは、魔法の粉でもあり、破滅の粉でもある。



使い方によって、様々に変化する粉……