思わず海里の顔を見てしまう
海里は黙って校長先生を見つめていた
「クローバー病によって亡くなったのは、我が校では本田さんが初めてでしたが、被害は確実に広がっています。校内でクローバー病の為に退学した生徒は、昨日までで31名…
県内で亡くなった方は、7万人になりました…」
校長先生がハンカチで目頭を抑える
先生達のすすり泣きも聞こえてきた
「何故若者達なのか…
何故未来ある君たちの仲間が、命を落とさなきゃならないのか…
我々は非常に悔しい…」
体育館が静まりかえり、校長先生の声だけが響いていた
「…それでは、本田さんの為に1分間の黙祷を捧げます」
全員が下を向いて、目を閉じた
みんな、笑っていてもどこか無理していて…
いずれくる自分の番が来ないことを願っていて…
だけど順番が来る人もいるのが現実
あの日下駄箱ですれ違った時、本田さんのお母さんは私達をどんな風に見ていたんだろう…
そして
…海里はどんな気持ちで今日の朝会を聞いていたんだろう
海里を想うと、ひどく胸が痛んだ
海里は黙って校長先生を見つめていた
「クローバー病によって亡くなったのは、我が校では本田さんが初めてでしたが、被害は確実に広がっています。校内でクローバー病の為に退学した生徒は、昨日までで31名…
県内で亡くなった方は、7万人になりました…」
校長先生がハンカチで目頭を抑える
先生達のすすり泣きも聞こえてきた
「何故若者達なのか…
何故未来ある君たちの仲間が、命を落とさなきゃならないのか…
我々は非常に悔しい…」
体育館が静まりかえり、校長先生の声だけが響いていた
「…それでは、本田さんの為に1分間の黙祷を捧げます」
全員が下を向いて、目を閉じた
みんな、笑っていてもどこか無理していて…
いずれくる自分の番が来ないことを願っていて…
だけど順番が来る人もいるのが現実
あの日下駄箱ですれ違った時、本田さんのお母さんは私達をどんな風に見ていたんだろう…
そして
…海里はどんな気持ちで今日の朝会を聞いていたんだろう
海里を想うと、ひどく胸が痛んだ


