クローバークロニクル

ただ…どうしていいかわからない


「…俺が死んだら自由にするから」


そんな事を言う海里の瞳は、信じられないくらい悲しい顔をしていて…


どうしたらいいの?


…同情なの?


でも、このまま放っておけないよ…


私はいつもの海里がいい


眩しいくらいにキラキラ笑ってる海里に戻って欲しい…





「…わかった」


「…ありがとう」


海里の腕が、私の背中に回って優しく抱き締められた


ここにいる海里はこんなにも暖かいのに…本当に死んでしまうんだろうか


信じられないよ


アザさえなければ、いつもと変わらない海里なのに…


「環…抱いてもいい?」


「ええ!?」


抱くって、抱くって、抱くって???


「…明日死ぬかもしれない。これから、毎日そう思わなきゃならない…
だから、出来ることは今やっておかないと…」


そ、そんな…


「でもまだ1枚しか…」


「でも、死ぬかもしれない…、例が無いだけで、俺が最初だったら?」


死への恐怖と、性への恐怖…


でも…今は…