クローバークロニクル

「…死にたくねぇよ…、俺、まだ死にたくない…
恐いんだ…」


海里がゆっくり私から離れ、そのまま座り込んでしまった


「…海里…」


子供のように泣く海里を、どうしようもない感情が押し寄せてきて、私は海里を自分の胸に抱き寄せた


必死に私の背中にしがみついて、泣きじゃくる海里を力強く抱き締める


「ごめんね、今はまだクローバーになる気持ちは解ってあげられないけど、力になるから…」


海里の髪を撫でて落ち着くまで抱きしめた













「…着替え」


ぶっきらぼうに海里は言って、思わず吹き出してしまった


「何だよ!」


「いや…何でも」


恥ずかしいんだろうなって思いながらも言わないであげよう…


海里が台所へ飲み物を取りに行った時、すっかり濡れた服を脱いで着替える


あーあ、サボっちゃったな…


ゆっくりカーテンを開けると、私の部屋が見えて思わずまたカーテンを閉める


「何やってるんだ?」


「え?お母さんいるかもって思って…」


「お前の部屋から俺の部屋の中は見えないだろーが?」


「そうだけど…」