携帯のアラームが鳴って、私はゆっくり起きた


あれ?おかしいな…、いつもなら嵐山君のオハメールが先なのに…


嵐山君は、部活の朝練があっていつも早い


一年だから、用具出したりしなきゃいけないみたいで、いつもアラームより早くメールをくれるはずなのに…


そう思いながら部屋のドアを開け、階段を降りた瞬間、私は一気に覚醒した



え?



なんか、家が立派になってる…


ボロ屋の借家を、頑張ってオシャレに変えていたはずが、気づけば家は新しくて新築な感じ…


え?


リフォーム??寝てる間に???


「お、お母さんー!」


「どうしたの?」


台所から顔を出した人は見たこともない女の人で、私は固まってしまった


「?どうしたの、環?変な顔して」


「え?お母さん?」


「何?」


「あなたがお母さん?」


「やだ、寝ぼけてるの?」


お母さん?は優しく笑いながらまた台所に引っ込んでしまった


「じゃあ、行ってくるから。お、お早う、環!」


「え?」


今度は違う部屋から新聞を持って出てきた、中年の男に話しかけられる