クローバークロニクル

今日も日記を書いていると、携帯がメール受信を知らせる


メールを開くと海里からだった


『入れて!』


私がカーテンを開けると、正面には笑顔で手を振る海里


「何?」


「ほら!牛乳プリン…好物だろ?」


手渡されたのはどこかのケーキ屋さんの箱


「…私、知らない店だし」


「あ、そっか。
…じゃあ、まず食ってみろよ。」


よいしょと普通に部屋に入ってくる海里を横目に、私は仕方なく窓を閉めた


海里が箱を開け、スプーンとプリンを出してくれる


「…ありがとう」


「まず、食えよ」


一口、ふわっと舌でとろけていくその食感に、思わず私の目が輝いた


「旨いだろ?」


「旨い!」


私が続けて食べ始めるのを、海里は黙って見ていた


「お前はやっぱり環だな」


「当たり前でしょ?中身だけ違うと思ったの?」


「いや、まあ…色々」


「幼馴染みじゃなかったら、海里を好きにならなかったって事だね…」


私はハッキリ大嘘をこいた


だって私は圭太君の大ファンだった…


顔だけなら、ものすごく海里はタイプなんだよね…