クローバークロニクル

「何で私に付きまとうの?彼女は?女友達は?家に連れ込んだ女は?みんなどうなったのよ?」


「あ、嫉妬??」


「…私には嵐山君がいるから。私が一途なのは、アンタが一番知ってるんじゃないの?」


グッと海里の表情が変わった


「その人達がいれば、私がこんな想いしなくて済むのに…って、今は思う」


「俺って、そんなに迷惑?」


「…………ガキ臭くて、付き合いきれない」


その言葉を聞いた海里は、数メートル先に進んで靴を揃えて地面に置き、何も言わずに自転車をこいで行ってしまった


「…私にどうしろっていうのよ」


はあ…と深いため息をついて、靴を履いた


環のフリして、好きになればいいのかな?


頑張って好きになる努力をしなきゃいけないのかな?


解らない…


いつまた元に戻るのか解らないのに、こっちの人を好きになるなんて出来ない


私は早く帰りたいよ


せっかく彼氏がいるのに


付き合って1ヶ月記念だって、もう少しなのに


どうしろって言うのよ!!


私だって、困ってるのにっっ


近くの石を大きく蹴り上げた