「前はこんな事無かったのにね…」


「むしろ、理由をつけては、海里先輩の所に行くのは環だったのに…」


「逆転?」


「環が来ないから?」


「来なくていいのに!ってか来るな!!」


私がイライラしてるのを、二人は笑ってみていた


「あの環が、海里先輩を邪険に扱う日が来るなんてね〜」


「そりゃあ、海里先輩も焦るはずだわ!」


二人がケタケタ笑ってるのを、ため息をついて聞いていた





他にも私が男子と廊下で話していようものなら邪魔をしてきたり、下駄箱で男子と話していたなら靴を隠されたり…


海里って…


本当にムカつく!!





「何だよ!そんなに怒るなよ」


うわ靴で早足に歩いていると、ローファーをカゴに入れた海里が横付けしてきた


「…」


無視して歩き続けると、自転車を私の前に持ってきくる


「ごめんって!靴!」


「もういらない!捨てて…」


フンっと自転車を避けてまた歩くと、ため息をついた海里がまたついてくる


「環〜、ごめんって」


「別に。いいから消えてよ」


「ごめんって。許してよ…」


「………」