クローバークロニクル

「ソレデモ、行キマスカ?」










しばらく答えることが出来なかった


行く事を選べば、二度と帰ってこれない…


でも…………


私は、どうしても海里を忘れることなんか出来なくて…


短い時間でも、寿命が縮まっても…


家族を捨てても…


私は!!












「い、行きます!」


仕方がない…


そんな表情で、ヒンティさんは笑った


「ワカリマシタ。デハアナタノ預言ヲオ伝エシマス」


「私の?」


ヒンティさんは頷いた後、大きく深呼吸をした


「環、アナタハコノ先、大キナ悲シミヲ知ルコトニナリマス…」


私の心臓が、大きく動揺する


大きな悲しみ…


それは、つまり…


海里の…


「それは、変えられないのですか?」


ヒンティさんは、静かに首を振る


「デモ、悲シミノ中カラ大キナ喜ビヲイタダク…
アナタハ計リ知レナイ幸セヲ手ニイレル…」


……………………


私が、大きな幸せを?


それが使命?




「環、本当ニゴメンナサイ…
私ガアンナニ大変ナ預言ヲシテシマッタバカリニ、世界ガ大キク歪ンデシマッタ…」