「なんかスゲー、明るくなった!」


「い?!
私… 暗かった?!
あ、確かに去年は進路とか
…ずっと悩んでたけど」


「ん〜、なんだろ
色々… ま いいや!
早く食わないと、時間無くなるぞ〜」


「あ!!そうだった!
ん!武藤!
うちら、ヴォーカル決まるかも!」


「マジで?!
つか、真木が歌ってなかったっけ」


「マキちゃんホントーは
ギターに専念したいから」


「そっかそっかぁ
ライヴ決まったら教えてよ
俺 絶対見に行くよ」


「うん!バイトのお礼に
チケットプレゼントする!」


「あ、ちゃんと買うし

俺、自分が見に行きたいライヴは
自分で買う主義だから」




「――… うん!!わかった


あ!武藤武藤!紙ナプキン
補充頼まれたんだけど
あれ、高くて届かないんですけど…」


「うははっ!!
俺ついでにやっとくから」


「こ〜ゆ〜のが不便だよ…」


「高くても不便だぜ〜
頭ぶつけたりするしさ〜」


「アハハハ
見たことあるある!
たまに可愛いバンソコ
おでこに貼ってたよね!」


「あれは保険のセンセイがさ〜…」



カチャリ
ドアが開く音



「オハヨーございます…!
あれ?新人さんっすか?」


「――― あ…っ!
きょ、今日入った葉山です!
よろしくお願いします!!」


「村田です
よろしくお願いしま…
って武藤!!
お前だけ女の子と
仲良くしてんじゃねえよ
ズルイんだよっ!!」


「イテイテイテ、ズルくね〜って!
葉山は高校ん時
おなクラだったからさ」


「へ〜!偶然の再会?」


「まあそんな感じ!
葉山葉山!コイツ春高」


「えええええ!!」


「えッ?!
俺らの高校
そんな有名だったっけ?!」


「制服!!ブレザー!!」


「あ〜!!女子のかあ
なんだよ!俺がひそかに
人気者だったとか考えたのに」


「ないな〜それは」


「なんだと…?」


「アハハハ」