「お!葉山!休憩?」
「あれっ?!武藤じゃん!」
バイト 初日
「山本さんが休みみたいでさ
さっき急に呼び出された〜
――― 葉山はどう?調子」
やっと休憩
だけど、かなり必死で
時間がたつのは早かった
厨房でもらって来たのは
アイスティーとサンドイッチ
「き…緊張する…!」
「あは、でも前に一回
接客した事あんだろ?」
「う…なんで知ってんの」
「前に言ってたじゃん
文化祭、一緒に回った時」
「そ…そうだっけ?!
よく覚えてるねそんなの…」
「覚えてるでしょ〜
葉山の事だもん」
「なにそれ
… た、確かに寝坊して
二日でやめたとか
お客さんにシェイクぶっかけたとか
シノに暴露されたけどさ…
でも今日は目覚まし
三個がけして来たし!
お皿とかも、割ってないし!」
「そういう意味じゃないって」
「あ!でもここの店長さん優しいね
チーフの佐藤さんとか
皆、すっごいいい人!
紹介してくれてありがとう!武藤!」
急に武藤くん、黙った
…へ、へんな事は
何も言ってないはずなんだけど
「… なんか、変わったな」
「へ?」