「…寒いぃ〜〜〜!!」
来た時と同じ、雑居ビルの道
少し歩くと 大きな道路に出た
赤いテイルランプとクラクション
デパートのてっぺんの看板と
街全体の光で明るい
「そりゃ〜もう十二月だもん
――― ほら クリスマスだし」
新宿駅
ロータリーの前の街路樹は
白と青の、イルミネーションの光で
キレイに飾られてる…
てっぺんには星 ―――
「…ここ、モミの木だったんだあ!」
「あ、お前さ
”Pearl”のクリスマスライヴ
出るんだろ?」
「え…!
なんで知ってるんですか?!」
「だってポスター…」
「あ…!そっか…」
「俺らも前の日
イヴにRAKUTOでワンマンやるし」
「―――… そうなんだぁ」
「ヒマなら見に来て
これ、今日付き合ってくれたお礼ね」
RAKUTOの封筒…
チケット…?
「捨てたりしたら、灰谷の事バラすよ」
「捨てません!!
…も…今日の映画も
彼女さんとかと一緒に
行けばよかったじゃないですか!!」
「夕べ別れたもん」
「―――… えっ」
「俺のバンド
来年すぐ、デビュー決まったし」
「…え
え…なんで?!イミフなんだけど…
フツー、デビューとか決まったら…」
「みっともない時期の俺
よく知ってるヤツと
もう一緒に居たくないから」


