Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜





廊下に出ようとしたら
天井の明かりが、突然ついて


深夜までやるから
休憩タイムがあるらしい


他にもたくさん
お客さんたちが出て来て


いろんな名前が書かれたフダのついた
たくさんの花が並ぶ、狭い廊下は
売店やトイレに行く人たちとかで
あっという間にごった返した




「――― あ!ごめん!」



誰かと ―――


真正面からぶつかる寸前に 両肩に手


すれ違う瞬間に
黒いジャンパーのこすれる音と
煙草のにおいがした


”いえ大丈夫です”って
答えようとした時には
もうその人は、奥に走って行ってて…


ちょっと驚いて
目とかつぶっちゃったし
人の波にまぎれて
もうその人の姿は見えなかった