Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜





「… 有名な人なの?」


「まだまだ無名?」


「… そうなんだ」




その映画が終わったあと
小さく拍手があがったり


”やっぱりいいね”っていう
誰かの声も聞こえたから
これ以外にも、きっと
なにか、作品があるんだと思う




「なんでだろ…」


「ん?」


「… え、あ…
なんか、映画のコトとか
私、よくわかんないけど

お話よかったし、キレイだったし…
それにこんな夜じゃなくて、もっと
大きな映画館でやればいいのに…」


「今ウケねえもん、あんなの」


「―――…」


「だから観客 ―――
大人しかいないだろ」


「―――…」




それからすぐに
ヴォーカルは立ち上がって


「あ。まだ見る?」




私も、首を横にふって
席から立ち上がった